第三百六十七話：セリフ棒読みのキキルンチーフ

イルルシのポイントを貯めているというDekuが

Deku「野良だと一番美味しいラミアにいけるジョブがない」

と泣いているので、前に行った時にキキルンの腹黒さを再確認した『シーラット送迎作戦』に一緒に行く事にした。

Dekuはコルセアが育っているので、ラミアはコルセアで行けるやん、と聞いてみると、1分に1回のディスペルでは野良shoutの募集要項を満たしていないらしい。

募集要項…。面白い響き。
野良アサルトに参加したことがないので興味津々で聞いてみると、全員ディスペル系を使える3名で行くのが主流らしい。

自分達はディスペ持ち1人とかでも平気で行っているのを考えると、条件が全く違う。
ディスペル系持ち3名でいくと、確かに確実だし、戦闘時間も自分達が行く時より短いだろうと想像できる。

■身内でいくアサルト
「ちょっとアンタ、学校終わったら隣のおじちゃんのお店手伝いにいったって。お小遣いもらえるから」

■野良shout
「履歴書に必要事項を明記の上、こちらまでご連絡ください。時給優遇、福利厚生あり。」

という所か。

Dekuは『シーラット送迎作戦』がまだ未経験とのことで、初回ボーナスもあるし早速突撃。
足の早いシーフにはとっても向いているアサルト。
簡単に説明をして、逃げてもいいように縦長に布陣を取りゴリゴリ送迎。

アサリちゃんがやたらウマい。
あっという間にとりあえず1匹を到着させる。

キキルンたちは逃げる際、そのとき向いている方向と逆に逃げる習性があることを発見。
これを利用して、やばいときはキキルンの向きを進行方向と逆に向けることで、逃げる＝前進させるという技を開発…しかけたが、中々うまくいかず延々と後ろに逃げられることも多数だった。

結局連続3回このアサルトに行ったのだけど、最初2回は全員到着、最後だけ3匹に逃げられた。
最初の2回の成功で油断しているのが丸分かりの結果である。

今回はキキルンの腹黒いところは見ないで済んだかな、と思っていたんだけど、4匹を同時に到着させた時のキキルンチーフダイバーが言った言葉は…

「あっ、おっともらち〜♪」
「あっ、おっともらち〜♪」
「あっ、おっともらち〜♪」
「あっ、おっともらち〜♪」


………。
感情こもってないやん。
棒読みやん。
セリフ丸出しやん。

ダイバーを統括するチーフダイバー。
腹黒くないわけはないか…と納得し、今日のチョロ・ログアウト。